短編小説 夏色の想い

今思い返しても、俺は彼女に悪い事をしてしまった。
でも、彼女は「大丈夫、謝らなくて良いよ」と言ってくれた。
そんな彼女の事を俺は好きになった。



俺が高校1年の時、1学年上の先輩に憧れ、気付いた時には先輩の事が好きになっていた。
俺は当時、バスケ部に所属していて、休憩時間中は体育館の外に出てグラウンドで活動している陸上部の先輩を見ていた。
炎天下の中、棒高跳びや走り高跳び、ハードルなど、ハードな練習を長時間やっていた先輩。
夏の陽ざしを全身に受けながら、先輩は風を切り大空に舞っていた。
その姿に俺は心を奪われ続けてきた。


夏休みが終わり、新学期が始まった。
そして、待ちに待った文化祭。
しかし、ここからが俺の高校生活を一変させた。
文化祭の企画でアイスと飲み物販売をしていた俺のクラスに先輩が来てくれた。
同じ2年生の男子生徒と一緒に・・・。
陸上部の長距離と短距離をやっている先輩だった。
2人が仲良く話しをしている光景を休憩中によく見る。
俺はこの時確信した。
そして、心に言い聞かせた。
「恋愛感情ではなく、ただの憧れだ」


文化祭が終わり、全クラスが片付けをしている時、同じクラスの女子生徒に声を掛けられた。
バドミントン部に所属していて、運動も勉強もでき、真面目な生徒だ。
そして、この女子生徒から「付き合ってほしい」と言われた。



高校2年、2度目の春。
新入部員も入ってきて、俺や彼女は指導を中心に活動していた。
休憩時間になった時、俺は体育館を出て、グラウンドを見た。
どうしても先輩が気になってしまう。
心に言い聞かせたはずなのに、先輩の事が頭から離れない。

夏休みに入る少し前、グラウンドで活動していた先輩の姿が消えた。
部活を引退して、大学受験に力を入れ始めたのだ。
俺が1年の夏休みに見た輝きは、もう見る事は出来ない。

あの文化祭の時から確信していた事も、心に言い聞かせた言葉も、今になって再確認させられ、涙と共に流れ出てきた。


今までのことを彼女に全て伝え、俺は何度も頭を下げ、謝罪した。
彼女は優しい笑顔で「言ってくれてありがとう。でも、大丈夫、謝らなくて良いよ」と言い返してくれた。
俺は彼女の手を握り、「次はちゃんと付き合う」と誓った。

「過去は変えられない」「過去をやり直す事も出来ない」「後悔しても始まらない」
様々な気持ちを、想いを、俺は胸にしまい、彼女と共に歩み始めた。

「未来を変える事は出来る」「好きと言える」
俺が失くしかけていた感情を彼女が思い出させてくれた。
だから、次はちゃんと好きでいるから・・・。





何とか終わった(汗)
今回は某ボカロの曲(Ca//.)をイメージして作ったつもりです!
そして、珍しく男の子目線。
二股ギリギリ?って感じですかねぇ(笑)

来月分も頑張りまーす!!
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